2013年7月12日金曜日

結婚パーティキャンプで、ファイヤーダンス (05/04/2010)

4月3日 
お弁当を作って、イウィンさんとブナとともに8時30分に出発。奥多摩のキャンプ場で、野村誠さんと藪公美子さんの結婚記念キャンプパーティがあるのだ。9時30分に向日市の祓い所公園着。ちょっといわくありの場所らしい。マルガサリの西真奈美さんと合流の予定だが,病院へ行っているとかで少し遅れている模様。10時過ぎに、西さんと合流。京都南から名神へ入る。中央道へ入り。恵那峡で小休憩。八ヶ岳を越えて行く辺りで、山小屋にいる坪井ゆゆさんに念を送る。が、後で見た彼女のブログによると,下山中とのこと。車内ではしりとりや歌合戦。ブナの語彙数がかなり増えてきた。 

中央道の大月インターで下りる。1300円。安い。出たところのローソンで牛乳10本を買い占める。野村誠さんに頼まれていた買い物。何に使うのだろう。くねくね国道で山をいくつか越えて行く。雪も残っている。2時間近く走り、17時30分頃ようやく奥多摩のキャンプ場に到着。野村幸弘さん、片岡祐介さん、尾引浩志さん、柏木陽さん、樅山智子さんとか知った顔も見える。コック長は美術家の島袋道浩さん。肝心の二人は山を散策中とのこと。すでにいくつもあるかまどからは煙が上がっている。ブリの一夜干し、塩ゆで豚,各種サラダ,尾引さんが釣ったニジマスの薫製、チーズの薫製などなど。ビール片手にいろいろつまんだ。島袋さんのブリは絶品,今出ている「暮らしの手帖」で、なぜか美術家の島袋さんがひものの作り方を講習しているらしい。 

野村さんとやぶちゃんも戻ってきた。しばらくするとキャンプファイヤーの時間。みんなが河原に下りて行く。かまど火の番をするために、ひとりで残ることになった。星がきれいだ。谷底から鍵盤ハーモニカの音が向かいの崖に跳ね返って聞こえてくる。気分がうずうずしてくる。料理番が得意な広崎さんが交代に上がってきてくれたので,河原へ下りて行く。段々近づいて行くと、野村さんが、 

「佐久間さんどこですか?まずは、佐久間さんの波からやりたいんですけど・・・。」みたいな声が聞こえてくる。ちょうどいいタイミングだったのだろうか? 

火がゴオゴオと燃え,後ろの谷からは冷たい風が吹いてくる。その上に北斗七星が瞬いている。火の周りに赤くなったみんなの顔が並んでいる。ブナは石の上に腰をかけているようだ。野外で、火を挟んで、波を送るのははじめてだったが,周りの空気を感じながら,ゆっくりと波を送った。なかなかみんなに届きにくいかもしれないが、ゆっくりと何度も送った。右側から深い呼吸の音が聞こえてきた。作曲家の近藤浩平さんかもしれない?ほぼ同時に,左から鍵ハモの呼吸も聞こえてきた。火の周りをゆっくりと回った。やぶちゃんが仮面を渡してくれた。ヒモもなく、くわえることもできなかったので,左手と右手とで交互に押さえながら,火の周りを舞った。仮面のおかげで顔が熱から守られた。火の粉とも舞った。時折,杉の小枝で、火の粉を巻き上げた。時折,誰かが背中に乗った火の粉を払ってくれるようだった。仮面をしているので,周りがほとんど見えないのだ。 

ダンサーの遠田誠さんと高須賀千江子さんが出てきて踊りだした。僕はちょっと休憩。白神ももこさんが出てきて,僕を招いている。おばあさんになって二人で踊った。どんどんばからしくなって行く。キャンプファイヤーなんだから仕方が無い。おなじアホならおどらなソンソン。 

火が収まってきた。途中で気づいたが,左目のコンタクトレンズが無い。僕は目が出っ張っているので,仮面を付けると当たって落ちやすいのだ。夜中の河原,どうしようもない。火が収まったので,上のかまどへ戻った。ロッジに移って、集まった人たちのパフォーマンスが始まった。僕は、厨房が気になるたちなので、かまどに残ってご飯のお釜の番をした。水を調節しながら,この日、厨房で大活躍だった広崎さんとともに,ご飯を炊いた。カレーも温まり,夜食の準備が整った。ブナと音響の専門家の五島昭彦さんの息子のだいちゃんが、辛くない方のカレーをお代わりするほどたくさん食べた。 

ロッジへ戻ると、やぶちゃんと桜美林大学で同期だった友人たちのアイリッシュバンドの演奏が始まっていた。ダンス音楽である。踊るしかない。吉野さつきさんとノリノリで踊った。その後は,池田邦太郎さんの音楽の話。元小学校で音楽の先生だったけれど,学校を辞めちゃって,音楽を追求しちゃった人。テーブルの上にある一番搾りの500缶で、あっという間に宇宙の音が聞こえる楽器を作ってしまったり。ストローをどんどんつなげたり,切ったりして、ユーモアにあふれるのに、管楽器の根源を考えるようなパフォーマンスをすごい勢いでやったり。すごい迫力である。その後は,あいのてさんのコンサートがあったり,島袋さんの輪ゴムくぐりがあったり、宮田篤さんのらくがき作曲があったり。中村未来子さんのチャイも出てきた。牛乳10パックはここに使われたのだ。すっかり、いい時間になったので,屋根裏部屋に上がって,あったかい布団に潜り込んだ。 

4月4日 
朝ご飯を食べて,片付けをして、チェックアウト。河原へ出て,みんなでコンタクトレンズを探してもらった。みんなが一心に石を見て,静かに注意深く動く様子はダンスであり,石の音や水の音は音楽だった。河原でコンタクトを探すにはかなりいいメンバーだと思ったが・・・。片岡さんが小さな青い丸いガラスを拾った,コンタクトが熱で変成したのかもしれない・・・。 

キャンプ場のすぐ横のもえぎの湯へ。さっぱりして、みんなとさようなら。こんな結婚パーティキャンプは、なかなか無いだろうな。本当に楽しく,気持ちのいい人ばかりで、いい時間を過ごせた。野村さんとやぶちゃん、いや、やぶちゃんじゃなくなったのかな?公美子さん、ありがとう。 

帰りは、八王子方面へ下りて,日の出インターから高速に。行き帰りの車中でブナにした話。人間が夢を見るのは,寝ている間に目がめだま親父のように飛び出して,あっちこっちへ行くから見るんだよという話。家の近くの妙見山トンネルは工事がうまく行かなかったので,生け贄の子どもが必要になり,村の会議でブナが選ばれたけど,父ちゃんがイノシシを捕まえて,毛を剃って,服を着せて、人間の子どもに見立てて生け贄に埋めたから、ブナが助かった。それで、今でもトンネルの真ん中の水たまりには赤い血が滲んでいるという話。このふたつは、半分信じているようである。 

西さんの恋の話なども聞きながら,少し込み気味の高速をひたすら走り,22時過ぎに家にたどり着いた。

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