2013年7月12日金曜日

グッド・モーニング いい朝 (28/04/2010)

4月28日 
6時、ふとんの中で3回大きく伸びをして,思い切って起きる。イウィンさんはもう起きているよう。カエルの音が控えめに響いている。相変わらず机の下で寝ているブナもガバッと起きる。キッチンのストーブに火をつける。水を入れたやかんをのせる。コップ1杯の水を飲む。AMラジオのスイッチを入れる。だしじゃこを入れておいた鍋をコンロにかける。ネギを小口切りにする。なるべく細く一定になるように、そしてリズミカルに。朝の手と腕の調整。炊飯器からは湯気が上がる。湯気のダンス。小さなフライパンもコンロにかける。油を敷く。たまごをふたつ割って入れる。ワカメを水に戻す。タケノコを切る。ワカメをざるにあげて切る。鍋が水が沸いたら、タケノコを投入。納豆を粘りが出るまで混ぜる。匂いが立ってくる。たまごに塩とこしょうを振る。ネギと醤油を入れて、納豆をさらに混ぜる。たまごがだいぶいい感じ。炊飯器が歌ったら、濡らしたしゃもじで切るように混ぜる。湯気が踊る。鍋にワカメとネギを投入。味噌で味を整える。目玉焼きも完成。やかんもシュウシュウ。紅茶を入れる。 

いっただきま~す!みそ汁がからだに染みわたる。シンプルな朝飯だが、近所のものばっかりなので、とてもおいしい。米は,イウィンさんのパート先のKおばあさんの田んぼから。味噌は,ブナと一緒に登校するHさん姉妹のおばあさんの手作り。タケノコは、裏の竹やぶで取ったもの。たまごは、近所の直売たまご屋さんのおいしいたまご。野菜は,日曜日の朝市で買った地元の野菜。贅沢だなあ。これがおいしいっていうのが分かるのに,10年かかったなあ。2000年のゴールデンウィークに引っ越してきたので丸10年の田舎暮らし。 

ブナを送って,田んぼのあぜ道の途中まで行った。いってらっしゃい。3人は振り向かない。僕も、今日はあっさりときびすを返す。濡れた道,青い空,ヒンヤリした風。ああ、気持ちがいい。ヒキガエルの声,鳥の声。シラサギが田んぼで何かを探している。ツバメが低空飛行。おなかが黄色い小さな鳥が土手に挟まれた畦に沿って、リズムを刻んで飛んでいく。小さな棚田に張られた水の上にはアメンボウ。坂道に、桜の花の軸が並んでいる。防火水槽の手前でカーブした溝には、花びらが貯まっている。手ですくい出すと,パイプから防火水槽へと水が流れ始め、花びらのアメンボウを水中へ沈めた。 

毎日がこんなにのんびりしているわけじゃないんだけど,今日は、ほんとに気持ちいい天気。1年に何回かの贈り物のような朝だった。

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