2012年12月28日金曜日
仮面ライダーになる (2007/01/07)
正月そうそう仮面ライダーになってきました。
去年から劇団兼イベント会社で働いている友人のHさんに誘われて、キャラクターショーの仕事をしてきた。年末に面接を受けて、寒空の公園で1回練習をして、いきなりの本番だった。
1月2日朝6時地下鉄谷町筋線南森町駅4番出口B階段。若者が20人ほど集まっている。男女は半々ぐらい。よく見ると、僕と同年配の革ジャン金髪のロッカー風の人やら、口髭を蓄えた貫禄ある人も数人いる。女性チームは、アンパンマンショーなど、男性チームは仮面ライダーや戦隊ボウケンジャーなどのヒーローもの。6,7人が一チームで、近畿各地に出発していくようだ。僕たちの行き先は、兵庫県の山奥にあるジャスコ山崎。
近くにある衣装レンタル会社へ行き、仮面ライダーカブトの衣装一式を借りる。ライダーのマスク(ヘルメット)はかなり精巧に出来ている。ものすごく高価らしい。着ぐるみというと、クサイというイメージがあるが、きっちり管理されていて、洗濯済みなので全然クサクない。衣装と小道具を確認し、大型のボックスに収納する。そこでMC嬢Tさんとプロデューサー兼PA屋さんのWさんと合流し、ショーに出る僕たち6人と1台のワンボックスカーに乗り込む。
ショーに出るメンバー
リーダーのSさん:普段はテレビの大道具さん。ショー歴6年。20代半ば。男前。実質的に彼がストーリー、殺陣、子供とのゲームなどの一切を仕切る。すべてのキャラクターのセリフを受け持ち、マイク片手に声色を変えて、彼のオリジナルキャラクターである「ジャック」を演じる。悪者のマネージャーのような役回りである。ほとんどジャワの影絵芝居のダラン(人形遣い師)だ。
劇団所属のHさん:主人公仮面ライダーカブトとカブト(カブトムシ)の仲間であるライダーガタック(クワガタ)の前半を演じる。20代前半。アクションが得意で、ヒーローになることに誇りを持っている。
元吉本で役者のTさん:悪者怪獣を演じる。30代前半。笑いと即興にこだわりを持っている。「悪者は本気で子供を泣かさなアカンぞ!」とハッパをかけてくれる。
大学院生落研のNさん:カブトの仲間であるザビー(ムササビ?)を演じる。ショーの出演は数回目。
役者?のTさん:戦闘員とガタックの後半を演じる。ショー出演は数回目。時代劇の役者のような面構えである。
ジャワ舞踊Sさん:戦闘員を演じる。ショー出演は初めて。
8時に現場到着後、舞台設営などを手際よくすませる。舞台上で、ジャックのSさんが展開を説明する。舞台上で、殺陣もつける。本番までの2時間でくり返し何度も稽古をし、展開、段取り、殺陣の確認をする。
11時と15時の30分×2回公演。
何とか無事終了。撤収後、帰路につく。
1月3日朝6時地下鉄谷町筋線南森町4番出口B階段に集合。今日は、滋賀県守山にあるショッピングセンターが会場である。昨日とメンバーがひとり入れ替わった。ガタックのTさんが抜けた。新しく入ったYさんが不慣れだということで、僕が前半は戦闘員、後半はガタックに入ることになった。ヒーローになるのだ。
戦闘員とヒーローでは衣装が全然異なる。心持ちも全然異なる。カブトを演じるHさんが、ヒーローの動き方を教えてくれる。
足を軽く開き、重心を中心に置く
胸を開き、肩を落とす
自然に振る舞う
物事に動じない
格好良くなければならない
なかなか難しい。ジャワ舞踊と似ているようで、少し違う。
どうしても、ジャワ舞踊のクセで外股になるのを何度も直された。
また、Hさんは、「子供の夢を壊すことはできない。なかには、カブトよりもガタックが好きな子供もいるはずだから、期待を裏切らないようにしてください。」と注意してくれた。その通りである。僕も子供の頃は、主役より2番目のヒーローの方が好きだった。
2回の本番を何とか無事に終えた。
ジャワや日本でジャワ舞踊を踊ったり、マルガサリで桃太郎の鬼を演じたりすることと、このキャラクタショーがどう繋がるのかは分からないけれど、ヒーローになることに誇りを持ち、子供を喜ばすことに真剣であり、1回1回の即興性を楽しみながら演じている人たちと仕事ができたのは収穫だった。キャラクターショーは旬のある仕事なので、次は3月頃が季節らしい。機会があれば、またライダーになってもいいと思っている。
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