2012年12月31日月曜日

ペットボトルでダンス (2007/05/15)

奈良のたんぽぽの家でガムランと舞踊(身体表現)のワークショップを続けて、もうすぐ1年になる。先週は、いつものスタジオから出て、中庭で行った。 

月が上っていた。上を見あげた。ゆっくりと見あげた。 

杉の木が生えていた。形のいい、左右のバランスが取れた枝振りだ。木の全体を見渡せるところまで下がってみる。 
両手で枝をなぞっていく。ゆっくりと梢までなぞっていく。両手が出会う。幹に沿って、ゆっくりと下ろしていく。 
木と少し仲良くなって、背筋も伸びたように感じる。 

駐車場の横に坂道があった。左右に壁があり、音が反響する。踏み出す毎にビンビン反響する。 
今度は坂道をゆっくり音が鳴らないように上がってみた。そおーと、抜き足、差し足で上がってみた。全身の神経を張り巡らして、忍び足で歩く。 
ザザッ と砂が鳴る。 
アウト。 

木曜日、スペース天の練習に行くと、マルガサリのYさんと二人だった。太鼓を叩いていた。休憩がてら、ちょっと身体を動かしてみた。半分まで飲んだペットボトルを横にして、両手の手のひらに置く。なるべく最小限の動きで、タップンタップンさせる。出来れば、同じような音が鳴るように、タップンタップンさせる。自分の力と水の揺れる重みを同調させる。ここまでは、前にもやってみた。 
今日は、ここから、もう少ししみじみやってみた。 
ちょっと短いもの。500ミリリットルのもの。2リットルのもの。 
タップンタップンだけでなく、トップントップン、ドポン、ズブン、といろんな音が鳴る。そういえば、ガムランで使う中太鼓(チブロン)の音は、川で水遊びをしている音がヒントになっているという。しみじみ続けていると、なんがか心が落ち着いてきた。 

だいぶとしみじみやってみて、今度はペットボトルを頭に載せてみた。落ちないように、歩いてみた。居心地がいい。くるりと回ってみたり、ちょっと早足で歩いたり。止まって、ゆっくりと腰を落としていく。ジャワ舞踊の感じだ。そこから、ゆっくりとさらに寝ころんでみた。ペットボトルはまだ落ちない。 

日曜日、フェニックスのコンサートで三輪さんの作品で踊ったふたりと練習をした。ペットボトルの続きをやってみた。Hさんは頭に乗せて、落ちるか落ちないかの境目を探っている。Oさんは座って、さらに寝ころんで、さらにそこからペットボトルを支点にぐるっと1周回るという技を編み出した。 
横縞のバミューダパンツと横縞の長袖シャツを着たHさんの頭の上には、水玉のカルピスウォーターが、黒の上下を着たOさんの頭の上には濃い緑のお茶が載っていた。 

今日は、京都芸術センターで、インド舞踊の野中さんとバリ舞踊の大西さんと打ち合わせをした。6月に一緒に公演をするのだ。 

家に帰ると、去年碧水ホールの周辺でやった、インプロピクニックのDVDが野村幸弘さんから届いていた。 
今年は、この上映会もやってみたいな。2歳のブナも映っていた。 

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