2012年12月15日土曜日

カラスの羽 パート1 (2006/11/17)

ちょっと時間が出来たので、この夏に体験した不思議なことを書いてみます。 ジャワ舞踊をずっとやってきて、身体に入ってきたもの、大事だな、と感じたことがあります。とてもささやかで繊細なことです。即興で舞う時も、このささやかなことを大事にしています。でも、とても繊細なことなので、それをうまく見る人に伝えられるのか、心配になる時があります。 自分の身体が獲得したささやかだけれど、確かな実感をカラスの羽が認めてくれた、というお話です。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 カラスの羽 パート1   少し前のことになるが、8月27日に滋賀県の碧水ホールで「音楽ノ未来・野村誠の世界」というコンサートがあり、出演した。野村誠さん以外には、野外での即興を中心とした活動を行っている「アジア・プロジェクト」のメンバーである僕、中川真さん、野村幸弘さん、ジャワのスボウォさん、そしてタイのアナンさん。それから、NHK教育の番組「あいのて」に出演中の尾引浩志さん、片岡祐介さん、林加奈さんらが参加した。そこに一般申し込みの方々も加わって、コンサートに出演した。   「アジア・プロジェクト」は一昨年のタイ、昨年のジャワに続いて3回目のセッションになる。僕は去年のセッションから参加している。ジャワの誰も行かないような山の中にテントを張り、何日にも渡って即興を繰り広げた。ちょっと他にはないような体験だった。その時の模様は野村幸弘さんが撮影し、市販はされていないがDVDにもなっているし、野村誠さんのブログにも詳しく書かれている。 http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/200505 日曜日のコンサートに先駆けて、碧水ホールの近辺で野外即興演奏を行い、それをDVDで撮影しようということになった。前々日は、水口城跡の水口高校のグラウンドで夕焼け空をバックに即興をした。きれいにトンボがかけられたグランドに高校球児が頭を下げて帰って行く。皆はグランドの隅の石垣に腰をかけて演奏し、僕はグランドの端を砂煙を上げて、走り回った。石垣のところへやってくると、カマキリが背中に留まったので、一緒にダンスをした。高い空の上で、飛行機が銀色に光っていた。 即興の後、碧水ホール近くの定食屋で夕食を食べた。 「明日は、どこか森の中でやりたいね。」 と中川真さんが言い出した。真さんが何かひらめくと、僕が走り回ることになる。 森かぁ!どこでやろうかなぁ。 土地勘がないので、とにかく次の日に、みんなより少し早く来て、探すことにした。タイトルのカラスの羽までたどり着かなかったが、長くなったのでここまで。パート2に続く。

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