2013年1月11日金曜日

エジンバラで「桃太郎」 (2007/10/19)

昨日、能勢町の農家Mさんから、親子3人1年分の米を買った。これでこの1年間、食いはぐれることはない。コイン精米で精米して、新米20キロをインドの笛バンスリーの名人HIROSさん家に運んだ。ついでに宴会となった。順番は逆かもしれないが、とにかく宴会は宴会。ジャワ舞踊の川原和世さんを誘い。HIROSさんの自宅でレッスンを受けていた井上君も参加した。イウィンさんとブナは日曜日までジャワなのだ。 

僕は山からキノコ、枝豆、バジル、里芋など、川原さんは海からエビ、タコ、牛の舌(という名の魚)を持ち寄った。久代さんのおいしい料理もあり、なかなか豪勢な宴会であった。僕はそのまま泊まり、今日はHIROSさんお得意の手打ちうどんを食べた。ツヤツヤ、シコシコ最高だった。讃岐産の小麦をもらったので、今度我が家でも試してみるつもりだ。 

夕方からは、たんぽぽの家で、愛ちゃんと練習をした。来週に本番が迫っている。特別ゲストのウォン・ジクシーさんとの顔合わせだった。一弦の楽器とボーカルに合わせて、愛ちゃんと踊ったのだけれど、二人でちょっと興奮しすぎ、愛ちゃんの脇腹が痛くなって中断。まぁ、来週の本番に取っておこう。 


さて、ヨーロッパツアーの日記の続きを書こう。 

9月28日金曜日 
朝早く目が覚めて、教会の鐘の音を数える。7時だ、起きるか。野村クン、アナンさんと3人で一部屋のB&Bである。藪ちゃんも同じ宿の部屋が取れた。朝食をB&Bで済ませ、9時、エジンバラ大学教育学部のモリーハウス到着。石造りの校舎で、ムーミンの家のような三角錐が乗っかった塔があちらこちらにある。G6と書かれた部屋に入ると、ガムランがあった。枠には大学の名前も彫り込まれている。スレンドロだけだが、状態も良くいい楽器だ。白いガムラン。 

10時からワークショップ開始、対象は音楽学部の学部生、院生、先生、一般の人である。まずは、僕たちが持ってきたいろいろなDVDを見た。 

11時からは、マルガサリの「桃太郎」の作品作りをヒントにしたワークショップを行った。
第1場 将棋作曲 
第2場 動きと声を使った作曲 
第3場 世界中の音楽をガムランで 
第4場 桃太郎と鬼の戦い 完全即興 
これらを題材に、昼食を挟んで、16時までワークショップを行った。いくつか印象的なことがあった。 

将棋作曲は、みな始めてで硬い雰囲気から始まった。僕が踊りで入ると、参加者に変化が起こり、段々と音楽が流れ始めた。これを実感できたのは、うれしかった。 
将棋作曲に参加した台湾人の留学生が、こんなに楽しんで音楽をしたのは久しぶりだと、とても喜んでくれた。 

第2場は、司会を任されたが、うまく進行することができなかった。言葉の問題だけでなく、意図や方法に関して明快に説明できなかったことが問題だ。これは、本当に勉強になった。それでも、その苦境をなんとかダンスすることで乗り越えられたのもいい経験だった。 
また、僕の動きに合わせてダンスしながら、楽器を演奏する場面では、参加者が本当に真剣に楽しんで音を叩いてくれたので、素晴らしい響きが生まれた。そして、それを参加者と共有することができた。 

第3場は、イギリス民謡を演奏した。 

第4場、野村クンが桃太郎、僕が鬼になって闘った。第2場をやったせいか、みんな一挙手一投足を集中して見ていた。最後に現れた沈黙の場面で、アナンさんが静かにタイの弦楽器を弾いてくれた。 

名残惜しく、参加者といろいろ話し合った。グラスゴーでガムランをやっているという女性や雅楽の楽譜を英語に訳している日本人女性加藤さんも参加してくれた。 

夜は、明日のコンサートの打ち合わせをした。エジンバラ大学の大学院生キムホがレジデンス・アーティストの助成を受けていて、その成果発表としてのコンサートがグラスゴー大学で開かれるのだ。僕たちは、そのコンサートの一部にゲスト出演することになっているということが、やっと分かった。打ち合わせを同じく大学院生JD(ジャン・ダビッド)の家で行った。おしゃれな部屋に住んでいて、皆のたまり場になっているようだった。なんだか、ジャワに留学していた時のことを思い出した。彼らが、パスタとサラダをごちそうしてくれた。夜遅くまで、持ち寄った作品のDVDを見たり、楽器のセッションをしたりした。 

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