2013年1月11日金曜日

バイバイ!イギリス! (2007/10/22) 

土曜日は、うずらギャラリーへ行った。天気も良く、70名くらいの方が来場された。ゆっくりと見て下さる方が多く、うれしかった。夕方になると、ギャラリーのカーテンを開けた。賑やかな三条通からも、僕と愛ちゃんの影の映像がわずかに見ることができ、いい感じ。19時の閉館直前に林加奈さんが駆けつけてくれた。彼女は、僕らがヨーロッパへ行っていたのと同じ頃、中国からシベリア鉄道に乗ってモスクワまで行き、ヨーロッパを縦断し、カタールから帰ってきたのだ。その道中で、坪井ゆゆさんと一緒に音楽と美術の作品作りをしてきたそうだ。いずれ発表するのだろう、待ち遠しい。 

さて、日記の続きを書こう。 

9月29日土曜日 
今日も教会の時計の音を7つ数えて起きた。B&Bで朝食。8時30分にアノタイが迎えに来てくれて、エジンバラ駅へ向かった。JDも合流した。佐久間、野村、アナン、藪、アノタイ、JDの5人でグラスゴーへ向かうのだ。イギリスには、様々な割引切符があってややこしい。なんでもテキパキしてくれるアノタイが、4人のグループチケット往復+学生往復チケット1枚の組み合わせが一番安いと計算し、まとめて購入した。 

約1時間でグラスゴーに着いた。造船の町グラスゴーと中学の地理で習った。地図帳の左端の上の隅っこの町である。もちろん、欧米の地図では、日本が端っこなのだろうが・・・駅前を1時間ほど散歩したが、造船や隅っこの印は見つけられなかった。昼食はインド料理を食べた。1998年ジョグジャに留学していた時、僕が日本のカレールーを使ってカレーを作り、ルームメイトのイギリス人レイチェルと食べたことがあった。彼女は、どうしてシンはイギリスの伝統料理を作れるのか?と驚いていた。日本のカレーは、インドからイギリスを経由して伝えられたのだ。でも、グラスゴーのカレーは本格的なインド風だった。ラムのカレーが絶品だった。 

グラスゴー大学のギルモアヒル・ホールへ到着。打ち合わせをする。あくまでも、グスタフ・マーラーとお茶がテーマであるキムホの作品発表が中心である。その作品の前に、サロンに見立てられた客席で、Iピックニックの映像上映、即興コーナー、ロウソク・パフォーマンスなどを行うことになった。 

本番まで時間があり、喉がカラカラだったので、大学のキャンパスにあるバーでスパークリング・ウォーターとチップスを食べた。18時からコンサートが始まった。1時間半ほどでコンサートは無事終了した。グラスゴーにあるガムラングループ「ナガ・マス」のメンバーも見に来てくれていた。長く活動が停止していたのだが、2001年以降ジョコ・スシロさんが渡英し、指導を再開し、活動が再びアクティブになって、今年はロンドンのガムランフェスティバルに招待されて、暖かく迎えられたよ、と代表のジョンがうれしそうに話してくれた。 

22時、グラスゴー駅を後にした。23時、エジンバラのチャイニーズレストラン「レインボー」に到着、打ち上げをした。キムホの行きつけの店のようで、彼が手際よく注文してくれた。豪勢な晩餐になった。ロブスター、牛肉と大根の煮物、焼きダック+焼き豚、魚の蒸し物、青菜炒めなどがまあるいテーブルいっぱいに並んだ。 

12時に店を出ると、町中に人が溢れていた。路上にいるみんなが酔っぱらって上機嫌である。なぜかジャワのベチャのような自転車タクシーも走っていた。 

9月30日日曜日 
B&Bで朝食、チェックアウト。アノタイとしおりさんがやってくる。アノタイとはここでバイバイ。とてもお世話になった。ドクターを終了し、タイで大学に就職も決まっている。バンコクでの再会を誓った。タクシーでエジンバラ駅へ。ここで藪ちゃんとも一旦お別れ。彼女はヨークへ戻って、留学生活を続ける。しかし、僕たちとのツアーがすっかり気に入った藪ちゃんはオーストリアへもやってくる決心を固めていた。リムジンバスに乗って空港へ。しおりさんが最後まで送ってくれた。ありがとう。いつか曲を聴いてみたい。バイバイ、エジンバラ。

13時45分発のブリティッシュエアーでロンドンへ。ここで妹の華と会う約束になっていた。到着ロビーで再会。二人では気まずいので、野村クンとアナンさんも誘ってコーヒーを飲みに、出発ロビーの「イタリア・カフェ」に入った。 

華は、ロンドンにもう15年住んでいる。会うのも、5年ぶりくらいだ。何を話そうか、困ってしまうのだ。野村クンとアナンさんを間に挟んで会話した。芸術大学を卒業後、ロンドンに留学し、時間はかかったけれどドクターを終了したのだ。勉強嫌いだった高校生の頃を知る僕としては、信じられないことである。今は、ロンドンの大学で働いている。日本へ帰ってくる予定はない。まあ、好きにすればいい。言われなくてもするだろうが、こっちも好きにやっている。野村クンとアナンさんに、He is a very misterious! とか何とか言っている。お互い様である。 

1時間ほど喋って、出発の時間になった。18時45分発のブリティッシュエアーでウィーンを目指した。全席革張りの座席で、さっき食べたのと全く同じサンドウィッチをやけ食いした。バイバイ!イギリス! 

21時30分ウィーン着。クレムス現代音楽フェスティバルのスタッフ、マルティンが迎えに来てくれている。ルノーの大きなバンで高速道路を140キロで走って1時間あまり、クレムスの町に到着。ホテル・ウンテル・デン・リンデンに到着。今日からは一人部屋である。ベッドも広く快適である。確か、高校の国語の教科書で読んだ森鴎外の舞姫にウンテル・デン・リンデンという通りの名前が出てきたような記憶がある。菩提樹の下という意味だったと思う。僕も勉強好きではなかったが、地図帳や国語便覧とかは好きだったのだ。シャワーを浴びて、就寝。  

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