2013年1月21日月曜日

ガムランの先生 (2007/12/11)

日曜日、僕はチタチタでインドネシア語のレッスンと船場カフェでの身体ワーク。イウィンさんは、マルガサリの有志メンバーと共に猪名川町の国際交流イベント。ブナは、実家の自治会の大掃除+餅つき大会と親子劇場での芝居の鑑賞会。 

インドネシア語のレッスン中に雑談になった。というか、いつもインドネシアに関する雑談ばかりしているのだ・・・。 

マルガサリは、1999年から毎年、インドネシア芸術大学のガムランの先生を招聘している。夏に1か月半から2ヶ月間に渡って滞在してもらって、練習を付けてもらうのだ。最初は、スペース天で合宿生活を行っていたのだが、ここ数年は、我が家に滞在してもらっている。ガムランだけでなく、ジャワの先生達と生活すると、学ぶことや発見することが多い。 

中にすごく早起きの先生がいた。ジャワ人は皆早起きだが、普通は日本で生活するうちに、少しずつこちらのペースに合わせて遅くなっていく。しかし、この先生は帰国するまで早起きだった。5時過ぎにはもう起きている。僕は、そんなに早くは起きないので、ごそごそと音が聞こえているのを、寝ぼけながら聞いていた。気になるので、ある日起きて聞いてみた。 

先生、まだ5時ですよ。もう少しゆっくり寝たらどうですか? 

いや、目が覚めるから・・・。 

朝ご飯作りましょうか? 

いや、大丈夫。ただ、寝坊したら、 
Saya malu sama matahari! 
お日様に恥ずかしいんだ! 

う~ん!シンプルだ。 
ジャワの人は大体早起きだし、仕事や学校も日本より早く始まる。日差しのきついジャワでは、この時間が一番気持ちいいし、この時間に寝ているともったいないのだ。僕も留学中は、ISI(インドネシア芸術大学)の学生達と並んで、なるべく7時30分から始まる1時間目の授業から選んで取った。1時間目の体育を恨んだ日本での大学時代とは大違いである。 

おてんとうさまに恥ずかしいなんて、昔はみんな持っていた感覚だろうし、話としては理解できるんだけれど、そのことに本当にリアリティを持っていて、実践している先生の感覚に驚いた。 

インドネシア語教室では、Aさんが早起きだそうで、うんうんと肯いていた。 

留学していた頃、ISIが休暇の時には、バリへもちょくちょく舞踊のレッスンに出かけた。僕が習っていたタガス村の先生は、僕と同年代だったけれど、タバコやコーヒーはもちろんお茶も飲まない人だった。アカデミズムやツーリズムのメインストリームからは少し距離を置いた、無愛想だけれど腕のいい大工といった風情の人だった。この先生に、バリスという激しい男性舞踊を習った。田んぼに囲まれ、豚と鶏が放し飼いになっている家でのレッスンを終えて、Tシャツをしぼると、汗がしたたり落ちた。 

休憩中、先生と話していると、 

朝起きたら、まず1番にバリスの練習をするんだ。分かったか? 

え!朝一ですか?身体が動きませんよ。 

寝ている間に充電して、リフレッシュするから、朝が一番元気なはずだぞ。 

・・・ ・・・。 

そうか、健康な人はそうなんだ。ジャワやバリの人と接していると、「シンプルだけど大切なこと」に気づかせてくれることがよくある。 

こんな時間に、パソコンを打っている場合ではない、早く寝なければ・・・。 

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