2013年1月23日水曜日

コットロイさんとデート (2008/04/12)






マルガサリとダルマブダヤに作品を作るために、オーストラリアからデビッド・コットロイさんが大阪に滞在している。アデレード大学で、アボリジニの人たちに作曲を教えていたり、壊れたピアノのために作品を書いて、砂漠で演奏会をしたりするユニークな作曲家だ。5月10,11日に行われるスペース天10周年のコンサートで、ふたつのグループに書いたガムランを使った作品が発表される予定である。今日は彼を誘って、京都を散策した。 

10時に京都駅で待ち合わせをした。彼は、滞在する大阪市大のゲストハウスからJR阪和線~環状線~東海道線に乗って、僕は亀岡に車を停めて福知山線で京都へ向かった。プラットホームで待ち合わせ、そこから地下鉄に乗って烏丸丸太町で下車。御所を通って相国寺へ向かった。中川真さんが、寺の中にある大光明寺の石庭を薦めてくれたのだ。ひっそりとしたお寺の門を開けて、石庭を見たいことを告げると、「どうぞ縁側に座ってみて下さい。」と薄闇から優しい声が聞こえた。だれもいない縁側にデビッドさんとふたりで座り、石庭と竹藪に飛び交うカラスを眺めた。 

そこから徒歩で糺の森へ向かった。森を通って下鴨神社へ入ると結婚式が行われていた。見事に着飾った新郎新婦がきれいだった。さらに徒歩で京都大学のキャンパスのある百万遍へ向かった。デビッドさんは歩くのが速いので、どんどん移動できてしまう。百万遍にある料理屋さんで昼の定食を食べた。なかなかおいしかった。 

市バスに乗り、銀閣寺を目指した。ものすごい人であるが、庭園は美しく、なかでも苔の美しさにデビッドさんは感心していた。哲学の道を歩き、法然院へ行った。こちらは静かである。ここの本堂では何度か踊ったことがある。門を出て坂を下ったところでハッとした。椿の赤い花が階段に見事に散らばっているのだ。正確に言うと散らばっていないのだ。誰かが並べたしか思えないくらい見事に20センチほどの等間隔で、花が水玉模様のように並んで落ちているのだ。 

京都を散歩していると、作為、自然、アート、生活が混在していて本当に楽しくなってくる。さて、デビッドさんはどんな刺激を受けたのだろうか。 

5月の本番まで、彼との作品づくりが続きます。 


写真は、先日のカフェガムランの時のです。撮影は、岡部太郎さん。 
岩茶がおいしそうです。

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